新築で予算オーバーした時に削るところ12選|200万円削減した私の実体験と注意点
2025.08.22
新築の家づくりをご検討中の皆様、こんにちは。根上建築です。
家づくりは、人生の中で最も心温まる、そして大きな夢を描く時間です。しかし、理想を追い求めるうちに、いつの間にか予算という現実の壁にぶつかってしまうこともあるかもしれません。
「どこから手をつければいいのだろう」「このままでは夢が遠のいてしまう…」
そんな不安に寄り添いたいという想いから、この記事では、当社のこれまでの家づくりで、お客様が経験された200万円を超える予算オーバーを、どのように乗り越えられたのか、その温かい物語を事例で紹介しています。
この記事で分かること
- 新築で予算オーバーした時に削るところ12選
- 削ってはいけない箇所5選
- 実際の削減効果と注意点
- 予算オーバーを避ける工務店選び
この記事が、予算オーバーという戸惑いを乗り越え、ぬくもりに満ちた理想の住まいへと続く道しるべとなれば幸いです。
1.【お客様実体験】200万円の予算オーバーを解決した物語
当初の状況と予算オーバーの原因
あるご家族は、当初2,500万円の予算で家づくりをスタートされました。しかし、ハウスメーカーからの最初の見積もりは2,720万円。夢が膨らむほどに、予算もふくらんでしまったのです。
予算オーバーの背景には、家づくりを進める過程で心惹かれるものがたくさんありました。
- 設備オプションへの憧れ: 最新のシステムキッチンや、毎日の暮らしを豊かにする浴室乾燥機、冬でも素足で過ごせる床暖房など、心ときめく設備が次々と加わっていったこと。
- 外構工事への認識不足: 建物本体のプランニングに夢中になるあまり、家全体を彩る外まわり(駐車場、庭、フェンスなど)の費用が想定以上に大きくなってしまったこと。
- 照明・電気工事へのこだわり: ダウンライトの優しい光や、調光機能で表情を変える照明など、光による空間演出への想いが予算をそっと押し上げてしまったこと。
削減作業の結果
予算オーバーという課題に直面されたお客様は、私たち根上建築と向き合い、一つひとつの希望を丁寧に振り返る時間を持たれました。本当に大切にしたいこと、そして、後からでも少しずつ実現できることを、一緒に話し合い、心を込めて見直していきました。
その結果、無理なく220万円の削減を実現。当初の想いを大切にしながら、予算という枠の中に、夢の住まいをそっと収めることができました。
2.【削減効果大】新築で予算オーバーした時に削るところ7選
家づくりで本当に大切なものを見極める作業の中で、私が最も効果を実感できたコスト削減ポイントを7つご紹介します。
1. 外構工事は「段階的」に進めるのが賢い!
家が完成したばかりの頃は、外構にも完璧を求めがちです。しかし、ここを一度にすべて完璧に仕上げようとすると、大きな費用がかかります。
- 削減効果:50~150万円
- 削減ポイント: 駐車場の舗装をコンクリートではなく砂利にする、植栽の規模を縮小する、フェンスを部分的に設置するなど、段階的に施工する計画にすることでコストを抑えられます。
- 私の削減額: 75万円
- 満足度:★★★★☆ 駐車場が砂利でも案外快適で、予算に余裕ができたら徐々に理想の外構に近づけていけば良いと割り切れました。
2. 設備オプションは「後付け」という選択肢を!
最新の設備を入れたい気持ちは分かりますが、中には後からでも設置できるものも多いのです。
- 削減効果:30~80万円
- 削減ポイント: 食洗機を後付けにする、浴室乾燥機を見送る、床暖房の範囲を縮小するなど、優先順位をつけましょう。
- 私の削減額: 50万円
- 満足度:★★★★★ 特に食洗機は、入居後にサイズや機能を吟味して納得のいくものを後付けできたので、結果的に大満足でした。
3. 照明は施主支給で「自分で楽しむ」!
照明計画は、家の雰囲気を左右する重要な要素ですが、カタログから選ぶと高価になりがちです。
- 削減効果:20~50万円
- 削減ポイント: ダウンライトの数を減らし、調光機能を削除したり、照明器具を施主支給にしたりすることでコストを抑えられます。
- 私の削減額: 30万円
- 満足度:★★★★★ お気に入りの照明を自分で探す作業はとても楽しく、愛着も一層深まりました。
4. 内装の「シンプル」化は究極の節約術!
壁紙やフローリングは、グレードを落とすとチープに見えてしまうのでは…?私もそう思っていました。しかし、シンプルにすることで家具や小物が引き立ち、おしゃれな空間に仕上げることも可能です。
- 削減効果:20~60万円
- 削減ポイント: 壁紙をシンプルなものにしたり、フローリングのグレードを下げたりする。
- 私の削減額: 20万円
- 満足度:★★★★★ 結果的に、どんな家具とも合わせやすい、飽きのこない空間になりました。
5. 造作家具の簡素化
造作家具は、空間にぴったりと収まるため魅力的ですが、コストが高くなりがちです。しかし、既製品の家具を上手に活用したり、造作家具のデザインをシンプルにしたりすることで、費用を抑えられます。
- 削減効果: 10~50万円
- 削減ポイント: すべてを造作家具にするのではなく、既製品と組み合わせる。デザインをシンプルにする。既製品では難しい部分(壁にぴったり収まる収納など)のみを造作にする。
- 私の削減額: 20万円
- 満足度: ★★★★★ 既製品の良さと造作家具の特別感を両立でき、非常に満足しています。
6. 窓の調整
窓のサイズや数を減らすことも、コスト削減につながります。特に、大きな窓や特殊な形状の窓は高価になる傾向があります。採光や通風を確保しつつ、窓の配置やサイズを見直すことで、費用を抑えながらも快適な空間をつくれます。
- 削減効果: 10〜30万円
- 削減ポイント: 窓の数を減らす、大きな窓を腰高窓にする、特殊な窓をシンプルな引き違い窓にするなど。
- 私の削減額: 15万円
- 満足度: ★★★★☆ コストは抑えつつ、家の明るさや風通しは確保できたので、満足しています。
7. 装飾要素の削減
装飾的なニッチ(壁のくぼみ)や間接照明用の天井など、家のデザイン性を高めるための要素も、一つひとつは小さくても積み重なると大きな費用になります。本当に必要かどうかを見極め、シンプルなデザインにすることでコストを削減できます。
- 削減効果: 5~20万円
- 削減ポイント: ニッチや間接照明の数を減らす、シンプルなデザインにする、照明器具を施主支給にするなど。
- 私の削減額: 10万円
- 満足度: ★★★★☆ コストは削減しましたが、シンプルなデザインにすることでかえって他の家具や雑貨が引き立ち、満足しています。
3.【条件付きで削減可能】新築で予算オーバー時に検討するところ5選
次に、将来のライフスタイルや家族構成の変化も考慮しながら、削減を検討できるポイントを5つご紹介します。これらの項目は、安易に削ると後悔する可能性もありますが、よく検討すれば大きなコストダウンにつながります。
1. 部屋数・間取りの調整
- 削減効果:50~200万円
- 削減ポイント: 来客用の客間や書斎など、用途が限定的な部屋をなくしたり、間取りをシンプルにしたりすることで、建築コストを大幅に抑えられます。
- 検討条件: 将来的に本当にその部屋が必要になるのか、子どもが成長した後のことまで考えて検討することが大切です。例えば、子どもが小さいうちは広いプレイルームとして使い、将来的に間仕切りで2つの部屋にする、といった工夫もできます。
2. 水回り設備の簡素化
キッチンや洗面台などの水回り設備は、グレードアップすると費用がかさみます。
- 削減ポイント: 食洗機やIHクッキングヒーターなどのオプション機能を見送る、洗面台の鏡をシンプルなものにするなど、標準仕様で十分な部分を見極めることでコストを抑えられます。
- 検討条件: 家族の人数やライフスタイルに合わせて、本当に必要な機能かどうかを検討しましょう。
3. 収納スペースの見直し
収納は多ければ多いほど良いと思いがちですが、行きすぎた収納はコストアップの要因です。
- 削減ポイント: 壁一面の大きなクローゼットではなく、既成の収納家具を活用する、ウォークインクローゼットの棚をシンプルなものにするなど、造作収納の規模を見直すことでコストを削減できます。
- 検討条件: 今ある荷物の量と、将来的に増える荷物をシミュレーションし、本当に必要な収納量を把握することが重要です。
4. バルコニーのサイズ調整
広いバルコニーは魅力的ですが、その分コストもかかります。
- 削減ポイント: バルコニーの広さを必要最低限にする、手すりをシンプルなデザインにするなど、サイズや仕様を調整することで費用を抑えられます。
- 検討条件: 洗濯物を干す場所として使うのか、それともくつろぎのスペースとして活用したいのか、具体的な使い方を考えて判断しましょう。
5. 階段仕上げのグレードダウン
階段は家の中心的な存在ですが、仕上げ材のグレードによって費用が大きく変わります。
- 削減ポイント: 豪華な手すりや装飾的な踏み板ではなく、シンプルで機能的なものを選ぶことでコストを抑えられます。
- 検討条件: 家族の安全性を確保しつつ、予算に合わせた仕上げを選ぶことが大切です。
4.【絶対NG】新築で予算オーバーでも削ってはいけないところ5選
家づくりでコスト削減を検討する際、絶対に削ってはいけない箇所がいくつかあります。これらは、家族の安全や家の長期的な性能に関わる部分であり、一度建てしまうと後からの変更が非常に難しいからです。
1. 構造・耐震性関連
家を建てる上で最も大切なのは、家族の安全です。基礎工事や構造材、耐震補強材など、家の骨格をなす部分は、地震などの災害から家族を守るためのものです。ここを削ることは、安全性を犠牲にすることに他なりません。目に見えにくい部分だからこそ、しっかりとした費用をかけるべきです。
2. 断熱・気密性能
断熱・気密性能は、日々の快適さだけでなく、長期的な光熱費に大きく影響します。断熱性能を落とすと、冷暖房の効率が悪くなり、年間の光熱費が大きく跳ね上がります。例えば、断熱性能の差によって年間で12万円もの光熱費の差が出るという計算例もあります。初期費用を抑えるために性能を妥協してしまうと、後々の家計に大きな負担をかけることになります。
3. 防水・外壁
外壁や屋根の防水・外壁工事は、雨風から家を守るための大切な工事です。ここを削ってしまうと、雨漏りや建物の劣化につながり、結果的に大規模な修繕費用が必要になる可能性があります。
4. 電気・配管
電気配線や給排水管などのインフラ部分は、一度壁の中に隠れてしまうと修理や変更が非常に困難です。質の悪い材料を使ったり、必要な工事を省略したりすると、漏電や水漏れといった重大なトラブルを引き起こすリスクがあります。
5. 法定工事
建築基準法などの法律で定められた工事は、家の安全性を確保するために不可欠です。これらを怠ると、違法建築となり、将来的に売却やリフォームができなくなる可能性もあります。法定工事にかかる費用は、削減の対象外と考えるべきです。
5. 新築の予算オーバーを避けるための工務店選び
新築で私のように予算オーバーに悩まないために、パートナーとなる工務店選びは非常に重要です。予算オーバーを避けるためには、「透明性の高い見積もりを出してくれる会社」を選ぶことが何よりも大切です。
多くのハウスメーカーでは、契約後に詳細な仕様を決めていく中で、追加費用が発生しがち。しかし、最初から建築にかかる費用を細かく明確にしてくれる会社を選べば、予算オーバーのリスクを大幅に減らせます。また、担当者と密にコミュニケーションをとり、予算と理想のバランスを一緒に考えてくれるかも重要なポイントです。
そこでおすすめしたいのが「根上建築」です。根上建築では、お客様が安心して家づくりを進められるよう、いくつかの特徴を持っています。
- 設計士と直接相談できる
:経験豊富な設計士が直接あなたの要望をヒアリングし、予算オーバーが発生した際も、どこを削るべきか、どうすれば理想に近づけるかを一緒に考えてくれます。 - 営業マンがいない
:営業マンを介さないため、人件費が抑えられ、より透明性の高い価格設定が実現します。 - 自社施工
:外部に発注する部分が少ないため、柔軟な予算調整が可能です。 - 地域密着
:地元に根ざした工務店として、家が完成した後も長期的なサポートを提供してくれます。
これらの強みを持つ根上建築なら、安心して家づくりを任せられるでしょう。
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6.【実践的】新築予算オーバー時の削減手順
新築で予算オーバーに直面したとき、闇雲にコストを削減しようとするのは得策ではありません。私の経験から生まれた、実践的な削減手順をご紹介します。
ステップ1:見積書の全項目を洗い出す
まずは、ハウスメーカーや工務店から提示された見積書を隅々まで確認します。どの項目にどれだけの費用がかかっているのか、何が標準仕様で、何が追加オプションなのかを徹底的に把握しましょう。この作業が、無駄なく効率的にコストを下げるための第一歩です。
ステップ2:削減効果を計算する
各項目について、もし削減した場合にどれくらいの金額が節約できるのかを具体的に計算します。例えば、「外構工事を段階施工にすれば100万円削減できる」といった具体的な数字を出すことで、削減のモチベーションにもつながります。
ステップ3:削減の優先順位を決める
ステップ2で計算した削減効果をもとに、絶対に削ってはいけない箇所と、削減しても良い箇所を明確にします。耐震性や断熱性能など、家の品質に関わる部分は「絶対NG」とし、後からでも変更可能な設備や装飾部分から優先的に削減対象としましょう。
ステップ4:専門家に相談する
削減したい項目について、設計士や工務店の担当者に相談しましょう。専門家の視点から、より効果的な削減方法や、代替え案を提案してもらうことで、後悔のない選択ができます。
ステップ5:段階的に実施する
一度に全てを決めようとせず、焦らず段階的に削減を進めていきましょう。大きな項目から見直していき、細かな調整を繰り返すことで、最終的に納得のいく予算に落ち着かせることが可能です。
7.まとめ
新築の予算オーバーは、誰にでも起こりうる問題です。しかし、適切な知識と対応があれば、解決は十分に可能。大切なのは、「絶対に削ってはいけない箇所」と「賢く削れる箇所」を明確に分けることです。構造や断熱性能といった家の品質に関わる部分は妥協せず、外構や設備など、優先度の低い部分から見直しましょう。
そして、何よりも重要なのは、信頼できるパートナーと家づくりを進めること。透明性の高い見積もりを出してくれ、予算の悩みを一緒に考えてくれる工務店を見つけることが、予算オーバーを避ける一番の近道です。
根上建築では、設計士がお客様の予算と理想のバランスを考え、最適なアドバイスしています。後悔のない家づくりのために、ぜひ一度根上建築にご相談ください。
執筆者 あき
失敗&後悔しない家づくりに関する情報を発信。家づくりが楽しすぎて家オタクと化した30代主婦。「家づくり中に会いたい女No.1」と呼ばれるまでに。Instagramアカウントはフォロワーさん17万人超え。家づくりの事を徹底リサーチして、分かりやすく伝える家づくりの専門家。