太陽光価格、20円台に

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経済産業省の発表によれば、電力会社が一般住宅や企業から買い取る電気料金額を来年から値下げる議論を始めるそうです。以下関連記事を参照

 経済産業省は企業が太陽光発電でつくった電気を、電力会社が買い取る際の価格を引き下げる。来年1月から第三者委員会が価格の決定に向けた議論を始め、2015年度は初めて20円台にする見通しだ。引き下げは3年連続となる。18日にまとめた再生エネルギーの受け入れ拡大策と合わせ、再生エネの普及が太陽光に偏っている現状を是正する。  再生エネの固定価格での買い取り制度は12年7月に導入した。再生エネでつくった電気を決まった価格で買い取ることを電力会社に義務づけている。  買い取り価格は年度ごとに、有識者がメンバーの調達価格等算定委員会が発電設備導入に伴うコストなどを踏まえて決める。主に企業が参入する出力10kw以上の太陽光の価格は13年度、14年度も下がっている。  太陽光の買い取り価格を下げるのは、政府が認定した再生エネ設備の9割を占めるほど、導入が増えているためだ。経産省は「導入量も考慮した価格算定のあり方を検討すべきだ」との意向を第三者委に伝え、引き下げ方向の検討を促す。価格を引き下げることで、導入が遅れる地熱や中小水力の比重が高まるように誘導する。  発電出力が小さい住宅用の太陽光は電力会社が受け入れやすく、災害にも強い利点がある。経産省は住宅用を優先して導入する方針を示し、第三者委も買い取り価格を引き下げるかどうかを慎重に議論する。  経産省は18日、認定済みの再生エネを電力会社がより多く受け入れられるようにするため、太陽光などの発電を制限しやすくする新ルールを発表した。無補償で制限できる対象を500kw未満に広げ、時間単位で制限できるようにする。  買い取り価格が決まった後も設備費が下がるまで発電を始めず、不当な利益を得ようとする事業者らへの対処方針も示した。省令を改正し、15年1月中旬以降に新しい仕組みを導入する。  経産省の対応策の公表を受け東北電力は地熱と水力などの買い取り手続きを18日に再開し、来年から太陽光も再開する方針だ。九州も近く地熱などの手続きを再開する。  発電制限を頻繁に求められると事業の採算が合わなくなる可能性があり、参入にリスクを伴う。九州電力管内で太陽光発電を手掛ける再生エネ事業者は「現状ではやむを得ない」とため息をつく。福島県の再生エネ事業者は「仮に2カ月の間制限されたら利益がなくなる。稼働率を勝手に電力会社に決められたら売電益を見通せなくなる」と憤った。  ソフトバンクも今後の制度の運用について「むやみな制限につながらないよう、事業者側がデータを確認できる情報公開の仕組みを整えてほしい」と注文をつけた。

太陽光発電の需要は今後どうなる?

住宅の電力買取額はもともと大きなものではなかったので、さほど響くものではないような気もします。そもそも住宅における太陽光発電の目的は、大規模な停電などに伴う各家庭での電力供給が可能になることなので、利益重視で考えておられる方は少ないかと思いますが、無理をして発電を乗せるお客さんは減るんでしょうね。この影響で設備が値打ちになってくれれば一般家庭での普及も進むんですけどね。