高断熱だけでは無駄になるワケ
2014.03.19
過剰な高断熱の結果、ただの無駄遣いに?
高断熱と聞くと「快適」「住みやすい」「光熱費が浮く」などといった印象をもたれることでしょう。しかし高断熱だけでは実は快適にも光熱費減にもならないんです。そのわけを少し見ていきましょう。
トリプル断熱だって無駄になることも
高額な費用をかけて行った外断熱、内断熱。坪単価だって普通の住宅の1.5倍以上!過剰ともいえるほど断熱に力をいれたものの、住んでみてびっくり。思ったほど断熱できていない???
原因はいろんなところにありました。
高断熱だけでは無駄になる理由
サッシの断熱性能が悪い
外壁に一生懸命断熱をつけても、サッシの断熱性能には限界があります。ペアガラスの空気層にも寿命はありますし、サッシ枠の部分には断熱は施せません。
24時間換気システムという無駄な法律
高気密を実現した現代の住宅は、空気の入れ替えができず人体に悪影響を与えていました。結果国が法律で定めたのが理不尽な24時間換気。こはれ24時間強制的に換気をしなさいという法律なのですが、新築住宅には24時間換気用の通気口が必ず設けられます。これによって断熱した室内に外気を強制的に流入させなければならないので、せっかく外気から断熱した室内に、外気を取り入れるはめに。。。なんともおかしな法律。
天井裏の断熱が甘い
外壁に断熱力をそそぐことは間違いではありません。ですが、夏の暑い日差しは屋根を照り付けるのです。冬場は室内の温かい熱が屋根へ抜け出てしまうのです。これらを防がなければ決して完璧な高断熱とは言えませんよね。
床下からの冷気
木造住宅では、土台の木材を腐らせないために床下に通気を必要とします。これをしないと家が長持ちしないからです。この通気が1階の床を冷たく冷やします。根太の間に断熱材を入れたとしても、配管やコンセントの隙間から冷気はもれるものです。
高断熱を効率的にする方法
では、どうしたら高断熱で快適な家づくりができるのでしょうか?根上建築が考える快適住宅の仕様をお話しいたします。
高断熱を実現する根上建築の家
理想はペアガラス+二重窓
もしあなたが本当に高断熱をしたいとお考えならば、ペアガラスのサッシの内側に、もう一枚窓をつけてみてください。私の考える自邸では、ペアガラスのサッシの内側へ木の障子戸をつけます。空気層は熱を伝えにくいのでこれだけでもかなり体感温度は変化するでしょう。
熱交換型24時間換気システム
換気システムの価格にはかなりの差があります。いいものはひとつ10万以上もするでしょう、安いものでしたら、数千円の吸気口と1万円前後の換気扇で用が足ります。一つの住宅にまんべんなく喚起させるために通常25万前後の費用がかかるとされています。しかしここで高断熱を諦めてしまうのはもったいない。この換気システムで熱交換型の換気システムを導入していただきたい。これは外気の温度を室内の温度に近づけて換気してくれるすぐれものの換気扇で、外がうるさくて窓が開けられない時にもかなり役立ちます。
天井裏には隙間のできにくいセルロースファイバー+屋根下地にサニーライト
一般的に天井裏にはグラスウールを乗せるだけで終わります。もちろん屋根の下地にはなにも断熱しません。これは、屋根裏を空気層として考え、木造の通気を考えた昔ながらの知恵が生かされているからです。しかしこれではせっかく外壁に立派な断熱を施した意味がありません。グラスウールはビニール袋に詰め込まれ整形されており、照明器具などの配線によってところどころ断熱材の隙間を作ってしまいます。
そこで根上建築の考える屋根裏の断熱には、グラスウールよりもしっかりと隙間に入り込むセルロースファイバーを使用します。配線や小屋裏筋違などの隙間をしっかりと埋めてくれるだけでなく、屋根裏からの害虫を防ぐことにも一躍かっています。さらに理想を言わせていただくと、予算があればセルロースファイバー+屋根下地の垂木間にも床下断熱材と同じサニーライト系のものをいれていただくと、夏場の直射日光による熱もかなり軽減します。まさに屋根の2重断熱というやつですね!
床下下地を二重にする、あるいは土間コンで仕上る
これはもう床下断熱の過剰とまで言われそうな断熱法ですが、床下の根太を縦に組み断熱材を間にいれ、さらにその上へ根太を横へ組み断熱材を入れます。床が頑丈になるだけでなく、2重の断熱によって床下からの冷たい空気はほぼシャットアウトできるでしょう。また配管やコンセントなどの隙間も、根上建築なら丁寧に隙間を埋めますのでご安心を!
高断熱はお金がかかる
かなり理想てきなお話をさせていただきましたが、いかがでしたか?正直お金がかかりすぎて、よほどの豪邸でなければ実現できないようなお話です。高断熱ってもともとそういうものなんですね。そして、この高断熱を外壁だけに施したのが一般的な高断熱住宅というやつです。
高断熱住宅をお考えのお客様。ご不明な点などはお気軽にお問い合わせください。東三河地区、静岡県西部地区までお仕事をさせていただいております。まずは無料のご相談からどうぞ。