屋根の形状について
2013.10.21
屋根の種類
屋根の形について
屋根にはいろいろな形があります。もちろん好みの形でお住まいの屋根を決定していただければいいわけですが、それぞれ特長がありますので簡単にまとめてみたいと思います。
屋根の形状の種類
屋根の形状には以下のものがあります。
- 切妻屋根(きりづまやね)
- 寄棟屋根(よせむねやね)
- 入母屋屋根(いりもややね)
- 片流れ屋根(かたながれやね)
- 方形屋根(ほうぎょうやね)
- 越屋根(こしやね)
- 陸屋根(ろくやね)
- 複合屋根(ふくごうやね)
- 無落雪屋根(むらくせつやね)
屋根の特徴
切妻屋根
一般的に多くみられる屋根の形状で、一枚屋根の場合には雨漏りなどの危険が少ない屋根形状です。ただし高さの違う切妻を組み合わせた部分の接合部は、納まりが難しいので雨漏りの原因になることもあります。
仕上には瓦葺き、瓦棒葺き、シート防水など、いろいろな仕上げ材を選択できます。
寄棟屋根
こちらもよく目にする屋根形状で、切妻屋根とは違い妻側の面が無いので四方どこから見ても屋根と壁のバランスが一緒になります。そのため、切妻ではバランスのとりにくい住宅の場合に寄棟でバランスをとることもあります。切妻と比べて屋根裏のデッドスペースが少ないのが特徴です。
入母屋屋根
日本家屋に良く見られる屋根形状で、入母屋の部分に隙間ができやすいため日本のように湿度の多い国では、通気性がよく機能的な反面、雨漏りや害虫などの侵入がしやすいので、丁寧な大工工事が可能な工務店での施工が必要となります。
片流れ屋根
最近のモダン住宅で増えてきました片流れ屋根ですが、屋根裏などのデッドスペースが多いため、ロフト付や吹抜けプランの住宅に向いています。ただしロフトを取り入れる場合には屋根からの断熱を入念に行わないとかなり暑いです。
方形屋根
寄棟に似るこちらの屋根形状は正方形のプランなどが要求される住宅以外の用途で使用されます。公園のベンチスペースの屋根や小さな電話ボックスなどに良く見受けられる形状です。
越屋根
日本家屋によくみられる形状の屋根です。切妻屋根とほぼ同じ特長をもっています。
陸屋根
平らな屋根の住宅に用いられる形状で、仕上げ材には折半やシート防水、アスファルト防水などがあります。断熱をしっかり行わないと他の形状の屋根に比べて熱を緩和する空気層がすくないので暑くなりやすいです。
複合屋根
寄棟や切妻などの屋根を複合させた屋根です。デザインのバランスを考慮して寄棟と切妻、片流れなどを組み合わせることがあります。
無落雪屋根
工場などに使われる屋根で、一般の家庭ではあまり使用しない形状です。内側へ雨どいを付けるため、雨漏りしやすい屋根形状です。
屋根の形状は家のかお?
屋根が好きなお施主様がいました。瓦が好きで「家は絶対切妻だ」とおっしゃっていたのが印象に残っています。そうなんです屋根って好みが分かれるものなんですよね。陸屋根が増えてきた昨今では、「陸屋根が家じゃないみたい」という層からは不評。その反面シンプルさが好きな層からは好評の形状なんです。お家を計画される際には、屋根の形状にこだわってみてはいかがでしょうか?