先日うちの隣の家のリフォーム工事をするとエディオンの社員があいさつにきました。
「家電屋さんがリフォーム?」という気もしましたが、いまでは珍しくないようですね。

家電屋の住宅工事参入

家電と住宅は切っても切れない関係にあります。住宅がなければ家電が売れませんからね。ですから家電屋さんが住宅の販売を行っていくのは自然の摂理なのかもしれません。しかしです。しかしですよ。結局のところ工事を請け負うのは工務店や大工なのですね。簡単に言ってしまえば、家電屋さんが営業所、工事はいつも通り工務店。なんだか不思議な世の中になってきました。

問題は、家電屋さんの強引な値引き営業。過去に大手家電屋は下請け業者に無償で手伝わせたり、乱暴な値下げ交渉や扱いを行ってきました。そしてここへきて「低価格住宅」という下請けを苦しめる営業を開始したわけです。

ヤマダ、低価格住宅拡販 展示場、5年で160カ所に

 ヤマダ電機は低価格住宅の販売を拡大する。子会社の住宅メーカー、ヤマダ・ウッドハウス(群馬県高崎市)が手掛ける低価格住宅の展示場を5年で約160カ所まで増やす。ヤマダ電機が手掛けるリフォーム関連サービスや太陽光パネル、住設機器なども合わせて売り込む。家電販売の成長が鈍る中、住宅分野を早期に収益の柱に育てる。  27日に開いた投資家向け説明会でグループの住宅事業全体の5カ年計画を明らかにした。ウッドハウスは床面積3.3㎡(1坪)当たり28万8,000円からと、標準価格帯より3割程度安い低価格住宅を手掛ける。現状、展示場は3カ所程度。展示場はヤマダの郊外型家電店の駐車場などを活用して新設する。

日経 2015年03月28日朝刊

安価な住宅は、必ず手を抜かざるを得ない

家電屋が低価格住宅として販売したとして、下請けの工務店が今までと同じ工事内容で請け負うとはとても考えられない。どこかでコストを削るために人工を減らさなければならないわけです。「手を抜く」というのは表現が悪いですが、工数を減らすために、簡略化した工法や加工を減らした弱い住宅を造らざるを得ないのではないかと思うのです。
はたしてこの大手家電メーカーの低価格住宅、クレームは0にすることができるのか。。。ちょっと今後がきになりますね。