巾木は必要?不要?

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巾木というものはご存知でしょうか?内壁の足元にある5㎝くらいの板のことです。
実はこの巾木をデザインすると、部屋の印象がガラっと変わっちゃうんですよ。

一般的な巾木

大手ハウスメーカーや一般的な建売などで多くみられる巾木は高さ5㎝程度の普通の巾木。
素材は、塩ビ製のものからプリント木片チップ、無垢材やステンレス、プラスティック製まで様々。

幅の大きい巾木

医療現場などでよく見る大きい幅の巾木は、車いすの足が当たっても壁が汚れないように、大きい幅の巾木を使用しています。素材はクッション性のある塩ビ製。また抗菌機能のあわせもっています。

昨今の流行、巾木なし

昨今のシンプルな住宅設計によって、巾木をつけない住宅も増えてきました。巾木がないだけで室内がとってもシンプル。斬新なそのスタイルに思わずカフェ気分になったりもします。しかし巾木の本来の目的である「壁面材の保護」「足元の汚れ防止」機能をなくしてしまうため、掃除機が当たったりして壁紙がはがれたり、塗り壁が割れたり、汚れが目立ったりとまだまだ課題は多いようです。


巾木をデザインする

私の事務所では巾木を高さ1.5㎝の小さなものにしています。こうすることで巾木の存在を弱くし、見た目をシンプルに。また掃除機が当たっても壁が汚れることも、崩れることもありません。デザインとは、見た目だけを重要視するのではなく、同時に機能的である必要があります。住宅の設計では特に住まい手が長い間目にする場所です。十分吟味して決断したいですね。