意外と大切!玄関の位置の“ルール”
2022.02.18
店舗を設計する時と同様、
住宅を設計するときも、
入り口となる部分の設計には
ちょっと気を使います。
もちろん防犯上の問題もあるでしょうし、
近隣の方の目線なども
十分視野に入れていくわけですが、
それ以外にも我々設計者が
気を使っていることを少し
お話しさせて頂ければと思います。
玄関の位置を設計する際に気を遣うこと
玄関は住まい手が利用するだけではなく、
その家へ訪れる方も利用する入り口です。
住まい手は使い慣れた
入り口として利用するわけですが、
訪問者にとっては
《使い勝手の分かりにくい入り口》
となるわけです。
そこで訪問者にも優しいと言いますか、
だれにでも使いやすい入り口を
設計する必要性が出てくるわけです。
駐車場、道路からのアプローチと兼ね合い
住宅や店舗にとって、
アプローチとは物語の始まりです。
起承転結の「起」となる部分なわけです。
アプローチをどう面白くするかで、
住宅へ訪れる方をはじめ、
住まい手の家への期待感が膨らみます。
昨今よく見る駐車場から
丸見えの壁面にべた~とした玄関は、
それはそれでスッキリ見えるのですが、
少し味気ないなと思ったりするところです。
和風建築や旅館などでは、
こういったアプローチの趣をとことん追求し、
訪問者が期待に胸をふくらますようにと
設計されています。
我々も設計する際には
こういったアプローチの趣を
大切にすべく、玄関の位置や
向きなどを設計いたします。
光が差し込む方向と玄関の採光
玄関はやはり明るいに越したことはありません。
南向きに設けることができる敷地では
極力南向きに配置いたしますが、
やむを得ず北側や西側などへ設ける場合には、
玄関の天井高さや採光の方法をあれこれと考えます。
北側に玄関を設ける際には、
南面まで廊下を通したり、
東西の壁面から採光が取れる位置に配したり
と家相と相談しながら決定していきます。
風向きと周辺の状況
近隣にマンションがある場合や、
グラウンドがある場合などには、
目線と飛砂のことを考慮して
玄関位置を配置します。
豊橋地区は、
冬に北西の風が強く吹く傾向にあるので、
北西には玄関を向けることを避けます。
また、設計上やむを得ない場合には
風除けの壁やワンクッション扉を
設けて逃がすことがあります。
コンビニなどで
通常の入り口の外にさらに
風除け室を設けてあるのはこのためですね。
安心できる玄関づくりのために
お施主様と打ち合わせをしながら、
その敷地の特徴を調査し設計を進めていきます。
高低差のある敷地では
玄関位置が限られてしまうこともありますが、
アプローチの楽しみ
住まい手が家に帰りたくなるような
玄関の設計を心がけさせていただいております。
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