電球色と昼白色と昼光色

みなさん電球を買うときは電球色、昼白色、昼光色の中から選んで買ってくるかと思います。今や電球を売るその場で実際の色が確認できるのでとても便利になりました。以前は蛍光灯の電球もなく、シリカ電球の電球色しかありませんでしたから、特に迷うこともありませんでした。
蛍光灯の電球が開発され、さらにはLEDの電球が開発され、それぞれで電球の色合いを選べるようになりました。
どんな電球を選べばよいかなんて、みなさんもうご存知かとは思いますが、各電球色の光度について今日は少し触れてみます。

電球の色合いと照度の関係

電球の色合いが変われば、当然床面までの照度(Lx=ルクス)が変わってきます。
以前設計させていただいた住宅では、食卓に電球色、リビングでは電球色と昼白色のカクテルを使用しました。天井高の高いお住まいでしたので、台所の手元灯に悩みましたが、照度データを元にW(ワット)数の大きい電球色のダウンライトを選びました。
ところが、実際設置してみると想定以上に暗かったのです。これは施工の段階で施工業者が選んだ照明器具のメーカーの性能違いで、想定した照度まで達していなかったためでした。急きょこの照明器具だけ昼光色に切り替えたのを覚えています。同じW数でも電球色よりはるかに手元があかるく感じるためです。
当時は照度計を持ち歩いてよく手元の明るさについて勉強していましたから、下手な照明器具屋さんよりは口うるさかったのではないかと思います。笑

照度分布の違い

TOSHIBAさんの照明器具カタログに掲載されているデータを見てみましょう。

電球色 広角タイプ

2014-221-1

昼白色 広角タイプ

2014-221-2

画像左下の照度分布図をご覧ください。
全体的な明るさはほぼ変わりませんが、中央の照度だけ昼白色の方が明るくなっているのがわかります。昼白色や昼光色などの白く明るい照明器具は、勉強机やコンビニエンスストア、顔がよく見えるようにと洗面所などで多く使用します。逆に室内の雰囲気を壊さないように電球色によって温かみのある演出をするのは、和室やリビングなどのくつろぎスペースで使用しています。

まとめ

まとめるまでもありませんが、勉強机の蛍光灯が切れたとき、はじめての方だとどの色がいいのか迷うときがあります。(私が中学の時はそうでした。笑)そんな時は、上の記事を参考に、手元を見るための照明は昼白色、昼光色、落ち着いた部屋にしたいところは電球色を選んでみてはいかがでしょうか?
ちなみに食卓のように食べ物をおいしく見せたい場合にも昼白色を使いますが、私の場合電球色と昼白色のカクテルを使用することもあります。色に奥行きがでて、白けさせず暗すぎずちょうどいい感じになります。(ペンダントの照明ではカクテルは気持ち悪くなるのでご注意を!)