自分の家を設計する前におさえておこう

確認申請が必要な図面と、不要な図面

自分で図面をかけたらすぐに建てられるわけではありません。建てる前には市町村に確認申請を提出しなければなりません。しかし「防火、準防火地域外で増築・改築・移転で延べ面積≦10㎡以下のもの」であれば確認申請が不要となります。10㎡というと6畳の部屋一つ分になります。
それ以外のものはすべて確認申請が必要になりますのでご注意ください。

立面図で気を付けること

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立面図では、サッシの位置、屋根の形状、外壁の仕上げ、樋の位置などが描かれています。形状を伝えるものとして大切な図面ですので平面図と食い違いがないように設計します。

道路・隣地境界線からのセットバック

敷地には都市計画法によって道路斜線・北側斜線が設けられている場合があります。立面図ではこうした規制の範囲内に納めるように注意することと、日陰規制なども考慮しなくてはなりません。

屋根の張り出し長さと樋

配置図では敷地ギリギリに建物を配置しました。ところが立面図では庇が敷地境界をまたいでいました!なんてことがないように、立面図にもしっかりと隣地境界線のラインは描きましょう。また、屋根の絵ではギリギリでも、雨どいを取り付けたら隣地境界線をでてしまった!なんてことも注意が必要です。

外壁の仕上げと納まり

最近の流行りなのか、外壁の仕上げが一面毎に異なる家を見かけます。もちろんアクセントに使ったりするのはデザイン的で素敵なのですが、問題はその納まり。トタン板の外壁が角を曲がると吹付になっている場合や、見切り材を付けずに上下の仕上げを変えてしまっている場合には、どのように納まっているのかディティールを描くようにしましょう。とくに出隅での仕上げ変更はNGととらえた方が見た目にもおさまり的にも◎です。

給湯器や室外機の考慮も

うっかり平面図に電気温水器の位置を描き忘れたために、窓の目の前に電気温水器のタンクが配置されてしまうことも多々あります。立面図ではそうした事故を防ぐ意味合いもありますので、どんな機器が設置されるのかを明確にしておきましょう。

いかがでしたでしょうか?立面図ってデザインすればいいだけかと思えば、実は実際の配置の確認的な役割も果たしていたんですね。ご自身で設計される際には十分に注意して描いてみましょう。