昨今では多くなりました、「囲む家」。周囲からの目線を遮りながら、家の中では庭を楽しめるというこのプラン形状。敷地の大きさによってはそれほど大きな中庭を設けることができない場合もあります。さて、そんな中庭に植える樹木なのですが、いったいどんな樹木がよいのでしょうか?今回は樹木について少し考えてみたいと思います。

落葉樹か常緑樹か

まずはお掃除のお話。樹木を植えると必ず当たるのがこの問題。
落葉樹の落ち葉広い。
日本の四季を楽しむという点では素晴らしく最適な落葉樹ですが、お掃除嫌いな方にとっては邪魔者でしかないわけですね。笑
落葉樹であれば、シャラやアオダモなどの木が人気で株別れしたバランスの良い樹木が庭木屋さんへ行くと並んでいます。
常緑樹であればシマトネリコ。これはもうメジャーな木として位置付けられていますが、安価でしかも成長速度が速く、強い。

シャラの木

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シャラの木は白い小さな花が咲きます。これがかわいくて好まれる木です。また比較的流通しているため手に入りやすく、愛知の気候にも適しています。

アオダモ

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アオダモは6月前後に花が咲き、雌株と雄株があります。雌株、雄株がそろっていれば秋に実がなります。大きくなってくると幹にシラカバのような白い模様が現れるので、白樺同様人気の高い樹木なんですよ。シンボルツリーとしてもよく植えられています。

シマトネリコ

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シマトネリコは耐寒性に強いだけでなく、落葉も少ない。また素人が枝をあちこち切り落としても枯れることはないくらい丈夫な木です。通常の樹木は季節と箇所を選ばないと木が枯れてしまうことがありますが、シマトネリコにはその心配はありません。ただ成長がとても早いため、小さい中庭ではすぐに密林状態となってしまい、こまめに枝を切り落とすか、鉢に植えて大きくなる速度を遅くしてやる必要があります。

成長速度と手入れの問題

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成長速度の遅さでいえば、エゴの木、ハナミズキなどがありますが、私のおススメはオリーブ。「オリーブは成長早いよ!」とおっしゃる方もいますが、私が育てていた小さいサイズのオリーブは遅かったです。ただ、中木クラスのオリーブは早いかもしれません。(;´Д`)
遅い分手入れも少なく済みます。ただオリーブは横に広がりやすい木ですのでスペースが必要なのと、盆栽の様に枝の育つ方向を決めてあげないとバランスが悪いです。

エゴ

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成長速度が遅いため、比較的手入れの手間が省けますが、落葉樹です。エゴの木は株別れしたきれいな木が良く出回っていますので、比較的手に入れやすい木です。また耐寒性もあり、ゆっくり成長してほしい場所におススメな樹木です。

ハナミズキ

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ハナミズキはとても丈夫な樹木です。そして成長速度も遅く、ゆっくりと楽しめる木ですが、落葉と花の後片付けが結構手間です。しかし乾燥にも強く、半日陰でも成長してくれるので、中庭には結構もってこいな木なんです。注意したい点は、うどんこ病と適度な広さです。風通しが良い方が良いので、広目の中庭に適しています。