北米産木材7%上昇というNEWS
2025.01.14
コロナから今年で5年目を迎える2025年。ウクライナのロシア侵攻から3年と、木材の高騰は相変わらずまた高騰する模様です。
以下NEWS記事から。
住宅に使う北米産木材の1~3月期の対日価格が、2024年10~12月期に比ベ7%高く決まった。産地の製材会社が供給減少を背景に値上げ姿勢を強めた。米国で住宅の需要に回復の兆しがあることも、対日価格の押し上げ要因となった。 ツーバイフォー(2×4)住宅の壁などに使うカナダ産SPF(トウヒ・マツ・モミ類)は、売り手であるカナダの製材会社と買い手の日本の商社などが四半期ごとに価格交渉する。 1~3月期の日本向け規格(Jグレード)価格は1千ボードメジャー(BM=2.36立方m)当たり650~660ドル前後(海上運賃込み)。中心値で10~12月期に比べ45ドル(7%)高い。 上昇は2四半期連続で、23年1~3月期以来の高値だ。停滞気味だった対日価格の上昇が鮮明となった。 値上がりの一因は供給減少だ。商社の担当者によると、カナダではインフレで木材原料の丸太価格や人件費など、生産にかかるコストが軒並み上昇している。一方で米国向けの販売が振るわない時期が続いた。 生産者は価格を維持するため、製材を減らして供給を絞った。主産地のブリティッシュコロンビア州で20年から製材会社の閉鎖が相次いだことも供給減少につながった。 もう一つの要因は米国の需要回復だ。ローンを組むことが多い住宅購入やリフォーム関連の需要が動き始めた兆しがあるという。米連邦準備理事会(FRB)が24年9月から利下げを進めてきた効果とみられる。 通常、冬は降雪などで住宅建設の動きが鈍る。本来は木材需要も落ち着くが、DIYが盛んな米国でホームセンターが木材を大量に仕入れる動きがある。「高品質な日本向け木材も好まれる傾向があり、競合しそうだ」と商社の担当者は話す。 4~6月期の交渉でカナダの製材会社は値上げ姿勢をより強めそうだ。供給を減らす一方で、米国の住宅需要が持ち直せば木材の需給は一気に逼迫するからだ。 米国で住宅着工の先行指標とされる着工許可件数は、24年11月が150万件程度と低くない水準で、木材商社の担当者は「供給は間に合わず、価格が急上昇するリスクもある」と警戒する。今後日本が買い負ける可能性も否定できない。 トランプ次期米大統領はカナダ製品に25%の関税を課すとしている。日本の木材関係者からは「日本向け製品価格の値上げを助長する」と影響を懸念する声も上がる。 日本では住宅に使う木材の需要が冷え込んでいる。国土交通省がまとめた24年11月の木造住宅の新設着工戸数は前年同日比で0.3%増えたが、3カ月ぶりに3万戸台に落ち込んだ。木造住宅の需要が振るわないなか資材費が一段と上がれば、需要回復がさらに遅れる可能性がある。 【合板在庫3.5%減 国産、咋年11月】 農林水産省の合板統計によると、住宅の壁や床に使う国産針葉樹合板の2024年11月末の在庫量は前月比3.5%減の18万6,519立方mだった。減少は2カ月連続。生産量が0.4%増の22万3,164立方mだったのに対し、出荷量は0.2%増の22万8,461立方mだった。 合板の流通相場は下落しているが、底入れに向かうとともに、主要メーカーが今後値上げするとの観測も出て、流通会社やプレカット(事前加工)会社が早めの調達に動いたようだ。(日経1/8)
日経 2025年01月08日朝刊
SPF材というとホームセンターでよく見る2×4用の木材で、やや反りが強く、在来工法の日本住宅では使用しない木材ですが、大手ハウスメーカーなどの2×4を主軸とした工務店では単価の高騰ということでまた坪単価が上がるものと予想されます。
また合板なども値上がりの可能性ということで、今年も建築費用は上昇傾向に向かいそうです。
新築をご検討の方は、なるべく早めに決断された方がよいかもしれません。