大規模なリフォームな場合には、柱の位置が変えられないなどさまざまな制約があり、間取りの作り方も限られてしまうことも。しかし古くから使われてきたものを再利用することで、新築では味わえない雰囲気を存分に楽しめることができます。

今回も前回(https://negamikentiku.co.jp/archives/newblog/3368.html)に引き続き、築約80年の古民家を大規模リフォームした田原市「仁崎の家」をご紹介します。本日はさらに広々とした土間空間や薪ストーブのあるリビングなどを詳しくお伝えします。

もともとはシンプルな表面だった土間を洗い出し仕上げで和モダンのスタイルに。懐かしさを漂わせながらオシャレな雰囲気にまとめました。自転車や外で使う小物などを置けるスペースとしても大活躍の空間です。土間と居室とを繋ぐ上り框(がまち)には、引き出し収納も設置しているのもポイントになっています。

無垢の床板のリビングには、お施主様の長年の夢であった薪ストーブ。壁との間には耐熱を考慮してコンクリートのブロックを積み上げてあります。薪ストーブの業者さんは「このくらい広い家だと、この薪ストーブでは小さいかも」と心配されていましたが、気密性と断熱性に優れた根上建築の住まいでは全く問題はありませんでした。

元からあった土壁を一部残したまま、その上に木質天然素材の断熱材・セルロースファイバーを採用して、断熱性をさらに向上。窓枠部分のサッシには樹脂製のものを使い、高い気密性を実現しています。

古民家を大規模リフォームして高性能な住宅に仕上がった田原市「仁崎の家」はさらに次回へと続きます。小上がりの和ブースや根上建築のオリジナル・キッチンなどを詳しくお伝えします。