24時間換気について

住宅における24時間換気って何?

24時間換気システムは2003年に建築基準法に新しく追加された義務設備です。当時エアコンなどの熱効率を高めるため、高気密・高断熱の住宅が増え、建材によるシックハウス問題が浮上していました。今まで隙間風により循環されていた空気が、より密閉性を増した結果だと言えます。そのシックハウス問題を建材の改善だけに頼らず、強制的に24時間空気を循環させなさい!というのがこの法律なわけです。良く考えるとおかしな設置義務だと思いませんか?
隙間があったから高気密住宅を作った。
高気密で隙間を埋めたからシックハウスが出た
シックハウスが出たから隙間と換気扇の設置を義務付けた。
まさに本末転倒とはこのことなのではないでしょうか?全く馬鹿げた法律。結局負担を強いられるのは設置義務のあるお客様なわけです。儲かったのは換気設備会社。
工事費はおおよそ1件あたり20~30万程度。お客様には余分な工事費が増えただけでなく、24時間稼働させる電気代のランニングコスト増。さらには吸気口からの冷たい空気と折角温めた室内を強制的に換気されてしまう熱効率の悪さ。何のための断熱材なのだろうかと、工務店、設計事務所の先生方は悩まれたことでしょう。
この24時間換気に関しては、その他いろいろなサイトでも批判の的となっています。以下とあるサイトの記事です。

24時間換気システムとは、従来の自然換気とは異なり、強制的に室内の空気の入れ替えを自動的に行う事を可能とした換気設備のこと。
換気設備の導入は2003年の義務化に伴い急速に普及し、2012年現在では大きな問題として挙げられていたシックハウス対策としても非常に有効として急速に認知度が高まってきた。
しかし、24時間換気システムの設置義務化に伴い、建築コストの向上、ファンを常時稼動させる電気代(ランニングコスト)の問題も発生しておる点が挙げられる

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こうして批判の対象となる24時間換気システムは、設置義務ではありながら設置せずに済ませてしまう住宅も少なからずあります。工事費が逃れられるのなら私もそうしたい!と思うかもしれませんが、でもこれ違法行為なんですね。
住宅の完了検査を申請せずにおくことでこうした逃げ道を作っているわけですが、これやっぱり法律を変えるべきではありませんかね?