太陽光発電システムの種類

太陽光発電池

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太陽光発電システムには、各メーカー価格差や発電量の差、重さや形の違いなどがあります。ではこれらの差を生む理由はなんでしょう?
実は太陽光発電システムの太陽電池は様々な製造法の違い、素材の違いによって生まれます。この違いこそが価格や発電量、保証期間の差に直結していますので、太陽光発電をお考えの方には是非知っておいていただきたい基礎知識となります。それではソーラーパネルの種類について見ていきたいと思います。


シリコン系|太陽電池

HIT太陽電池

パナソニック、長州産業が取り扱っている電池です。発電効率が高く、高温でさらに効率が上がるそうです。単結晶シリコンとアモルファスのハイブリッドタイプで、両者の長所、短所を補っている電池です。導入コストは比較的高額です。まだまだ開発の余地があり、これから伸びが期待される電池です。

単結晶シリコン太陽電池

HIT太陽電池で出てきた単結晶シリコンです。太陽光発電池の中ではポピュラーな電池で東芝・シャープ・三菱電機・長州産業などが取り扱っている商品です。単結晶というのは、単独の結晶体をいい、太陽パネルを構成している元素を規則的に並べることができるので発電効率が高いが、製造コストが比較的高額なのが特徴。

アモルファスシリコン太陽電池

こちらもHIT太陽電池で出てきた太陽電池です。アモルファスとは非晶質という意味を持ち単結晶シリコンのように結晶体が規則正しく並ぶことができないつくりのようです。特長として薄く、様々な形に対応できるというメリットを持っていますが、発電効率は低く、耐久性が乏しいため、他の太陽電池とハイブリッドで使用されることで期待されている電池です。

多結晶シリコン太陽電池

単結晶シリコンがメインに変わる以前はこの多結晶シリコンが一般的に多く利用されていました。発電効率は単結晶に比べ低いですが、単結晶よりも製造コストが低く抑えられるのが特稜です。京セラ・シャープ・フジプレアムなどで取り扱われている商品で耐久性にすぐれた電池です。

タンデム型太陽電池

HIT太陽電池が2種のハイブリッド製法だったのに対し、タンデム太陽電池は2種以上のハイブリッド太陽電池を軸とします。まだまだ開発途中のタンデム型太陽電池ですが、次世代の太陽電池には必須な構造体であるといえそうです。

化合物系|太陽電池

CIS太陽電池

テレビで良く見かけるソーラーフロンティアの製品であるCIS太陽電池。銅(Cu)、インジウム(In)、セレン(Se)の元素からなる化合物半導体でつくられています。シリコン系よりも原料が少なく済むため製造コストを低く抑えることができます。変換効率が13~15%とシリコン系の15~20%よりも低いのが課題です。

CIGS太陽電池

こちらはホンダソルティックが開発している製品で、CISに加えてガリウム(Ga)を原料とし製造します。CIS同様に製造コストが低く変換効率も若干低い製品です。変換効率の向上で今後期待できる太陽電池といえそうです。


ソーラーパネルの価格差のひみつ

いかがでしたか?各メーカーに価格差や保障内容に差が生まれるのはこうした製造方法の違いにあるようです。シリコン系は昔から製造されている製法なのである程度の変換効率が保障されていますが、反面製造コストを落とすことができず今後の伸びシロが少ないのかもしれません。化合物系は原材料のコストがかなり低く抑えられるため、変換効率の壁をクリアできれば、今後一期に広まっていく太陽光パネルとなるでしょう。