ガラスの種類

普段使われるガラスの種類について少し説明したいと思います。

住宅の設計図面に「型板ガラス」や「フロートガラス」なんて言葉目にするかと思いますが、実際何のことなのかさっぱりという方も多いかと思います。ガラスには用途に応じた種類がありますので使い分けが必要となります。

ガラスの選定は居室の用途に応じて選ぶわけですが、例えば浴室やなんかでは外からの目線を気にしてすりガラスのような(実際は型板ガラスを選びます。)ガラスを選びます。最近では居室の断熱効果を強めるためにペアガラスをよく使用しますね。

では実際にどのようなガラスがあるのか見ていきましょう。

フロートガラス

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一般的な透明ガラスを指します。断熱効果はなく、台風などの風の強さを元に、ガラス面積からガラスの厚さを選びます。ガラスの厚さはthicknessの頭文字tを使います。「フロートガラスt5」という具合ですね。

型板ガラス

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デコボコした可視性の悪いガラスです。室内が見られたくない場所に使いますね。

スリガラス

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昔からよくあるスリガラスです。昨今ではあまり使われなくなりました。水を付けると若干透けて見えるため、化粧的な使い方をすることが多いガラスです。

ペアガラス

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断熱効果のあるガラスで、ガラスとガラスの間にガスを入れたりします。ガスなどは時間とともに抜けてしまうので、断熱効果を維持しようと思うと定期的なガス注入が必要となるのかもしれませんね。

合わせガラス

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ガラスとガラスの間に薄い透明なフィルムを挟みます。そうすることで、ガラスが割れた際でもガラスが飛び散らずにフィルムにくっついたままとなります。高所などに取り付けるガラスに使用したりします。もちろん飛散防止フィルムで対応することもあります。

強化ガラス

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普通のガラスを約700℃加熱して、急速に冷やすことで通常のガラスの3~4倍の強度にしたガラスです。万が一割れた場合でも粒状に細かく割れてくれるので、ガラスの破片による怪我を少なくすることができます。強化ガラスだからといって割れないわけではないので、防犯目的としては使用できません。こちらも高所に取り付ける際に使用します。とくに天窓などのように屋根面に使用したり公共施設の手すりなどに使用したりしています。

網入りガラス

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その地域が防火地域などに含まれている場合、炎症ライン内を防火設備としなければならないという法律があります。網入りガラスは、この炎症ラインに入るサッシに使われるガラスとして位置づけされています。もちろん透明な防火設備用のガラスもありますが、かなり高額だそうです。。。

熱線反射ガラス

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こちらは高層ビルなどでよく使用されていますが、太陽光などの熱を室内に入ってくるのを反射させて防ぐ役割をもっています。よく外から見て鏡のように室内がみえないガラスがあるかと思いますが、それがこの熱線反射ガラスですね。(フィルムで反射させているケースもあります。)

熱線吸収ガラス

熱線反射ガラスと似ていますが、構造が異なります。熱線反射の場合は、ガラス表面に金属処理を施すことで反射させていますが、熱線吸収ガラスは、ガラスの内部に金属を混ぜ込んであります。そのためガラス内部で熱を吸収して室内の温度上昇を防ぎますが、ガラス自体が熱を持ちやすくフィルムなどがはがれやすいなどのリスクがあります。

ガラスのまとめ

いかがでしたでしょうか?設計図面に書かれているガラスの種類ですが、こんなにも多くのガラスがあるんですね~。実は細かく言うともっと種類があります。w
例えば、スイッチを入れると透明になり、スイッチを切るとスリガラスのように見えなくなる特殊なガラスや、ガラスブロックという外壁にも使える面白いガラスなど。またの機会にでもご紹介いたしますね。